おじさんは反抗期

見た目はおじさん、頭脳は子ども

9才の君をみつけたのは、52歳のぼく


50歳をすぎて、家を持つことになった

家と言っても、妻の父親が残してくれたお金で買った中古のマンション

したがって、ぼくのものでは一切なく、妻のもの

近隣での転居にかかわらず、引っ越しは少しずつ2か月かかった


実家にあったと思っていた小学校から大学までの卒業アルバムが、出てきた

昔をなつかしんでいると、一人の少女が目についた

その少女と同じクラスになったのは、小学3年生だったと思う

その後、中学・高校と同じ学校であったことも忘れていた

再び、同じクラスになったこともなかった


初恋かと言われると、それは違っていて

ぼくには、ほかに初恋の子がいた

初恋も小学3年で、初恋の子とアルバムでみつけた子は同じクラスの同級生ということになる

どちらにしろ、今頃、どこで何をしていることやら

ただ、幸せに暮らしてさえいてくれたら、それでいい


きっと、すれ違っても、お互い気づかないのだろうから


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