- 子どものうちに褒められる経験を積むとよい
- 子ども時代にほめてもらった経験がまったくない
- 「自己肯定感」や「自己効力感」が低いまま大人になると・・・
- 医療や福祉、介護の専門職には「自己覚知(じこかくち)」が必要
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子どものうちに褒められる経験を積むとよい
先日、空手の稽古で先生からほめられました
ぼくは空手を習っているのですが、クラスは社会人クラス、先生も含めて全員アラフィフです
稽古の最後に「タバタ式トレーニング」をしました
足踏み(20秒)→10秒休憩→反復横跳び(20秒)→10秒休憩→もも上げ(20秒)→10秒休憩→腕立て伏せ(20秒)→10秒休憩→腹筋(20秒)→10秒休憩→背筋(20秒)→10秒休憩
タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)は、短時間に超高速で体を動かすことで、スタミナをつけ心肺機能を上げる効果があるとされています
おっさんになると、超高速でリズムよく体を動かすことが難しくなります
オッサン数人がいる中で、バランスを崩すことなく動くことができたので、先生からほめられました
「やんぼさん、運動神経いいですね」
この一言が、とてもうれしかったのです!
もちろん、ぼくよりも運動神経がいい人はざらにいることは判っています
それでも、みんなの前で「認められた」と感じると、とてもうれしいのです
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子ども時代にほめてもらった経験がまったくない
ぼくは両親、祖父母、弟の6人暮らしでした
祖父母も両親もとても厳しくて「できてあたりまえ、できないのは努力が足りないからだ」と言われ続けていました
テストで100点取ってきても、ほめれることはなく
逆に、テストで100点が取れなかったら「なぜできないんだ!」と怒られていました
何をするにしても、否定され続けていました
褒めてもらった記憶が一切ありません!
否定され続けると、自信が持てなくなる
子どもは非論理的、無自覚、無意識で行動しています
「自分と他人は違う」ことを知る反抗期以前に、「自分とは何か?」を考えはじめる思春期以前に「自己肯定感」(自分は生きていてもいいんだ)と「自己効力感」(自分はやればできるんだ)を獲得しておくことが大切です
ぼくは家庭環境や自分の資質によって、「自己肯定感」も「自己効力感」も低いままオッサンになってしまいました
自己肯定感(self-esteem)
ありのままの自分を肯定する感覚のこと
自己効力感(self-efficacy)
自分には目標を達成する力や可能性があると認識する感覚のこと
「自己肯定感」や「自己効力感」が低いまま大人になると・・・
× 「何をしても自分はダメな人間だ」という前提で生きる
→ 他人の意見に支配されてしまい、「自分の意見」があっても言えない
→ 「自分の意見」というものが持てない
× 「失敗することが当たり前」という前提で勉強や仕事に取り組むことになる
→ 勉強や仕事で失敗する確率が高くなる
→ リフレーミングすると「慎重さがある」ということにはなるが気休めにしかならない
× いつも他人の顔色をうかがいながら生きている
→ 周りから怒られないか、叱られないかとビクビクしながら、不安を抱えて他人と接することになる
→ 他人からの「指示」を待つ、他人の指示通り動くと失敗したとしても自分の責任ではなくなる
→ 人間関係を築くことが怖くなり、引きこもってしまう
「自己肯定感」や「自己効力感」の大切さを親御さんにお伝えしても、なかなか理解してもらえない
自分の子どもをどのように育てているか、日頃どのように接しているかについてお聞きし、アドバイスしているのですが、それ以上のことはできません
専門職といえども、他人は他人なのです
「自己決定の原則」
専門職は、クライエントが自分で決めた方向性に対しては尊重しなければなりません
ただ「自己決定」を口実に、専門職は責任逃れをしてはいけません
専門職は、クライエントさんが自分で決めたことを尊重しつつも、いつでも提示できる現実的な選択肢をいくつか用意しておく必要があります
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ぼくは精神保健福祉士・社会福祉士をしています。資格を取得するうえで、また日頃の仕事(プラクティス)のうえで精神医学や臨床心理学と切ってもきれない関係があります
医療や福祉、介護の専門職には「自己覚知(じこかくち)」が必要
いわゆる対人援助(支援)職は、常に自分がどういう性格で、どのような行動をとる傾向にあるか自覚しておく必要があります
自己覚知できていないと倫理に反する行為をしてしまう可能性があります
ちょっと難しいですが、簡単に言うと「自分の利益のためにクライエント(利用者さん、患者さんなど)を利用してしまう」ことにつながります
自己覚知できていないと、身近な人を「虐待」してしまうかもしれません
医療・福祉・介護の専門職は、自己覚知のために「スーパーバイズ」や「カウンセリング」を受けています
医療・福祉・介護の専門職は、自己覚知のために定期的に研修を受けたり、研究発表をしたり、学会や職能団体に所属しています
もし、みなさんが医療や福祉、介護の専門家のサービスを受けているのであれば、その人が「自己覚知」を常に行っているか確認してみましょう
「自己覚知」ができていない専門家は、利用者さんや患者さんを意識的・無意識的に不公平に扱っている可能性があります
ちょっと、話がずれてしまいまいたが、子どものうちに「自己肯定感」と「自己効力感」を持つことはとても大切!というお話でした。