ぼくは大阪の「関西芸術座」に入団し、プロの俳優になることができました
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俳優にとっての「プロ」って何?
① 俳優という仕事で所得を得て、生活を続けられること
② プロとしての技術があり、日々トレーニングと勉強を欠かさないこと
この2つだと思います
どの職業でも同じかな?
ぼくの「舞台」でのギャラ
当時の「関西芸術座」での1公演のギャラは8,000円でした
1日に2公演の時もあったのでその時は16,000円
地方巡演となると宿代食事代は劇団が出してくれるので、生活費は助かりました
ただ、繁忙期と閑散期があり、春と秋は多くの学校で演劇鑑賞があったので「繁忙期」、逆にそれ以外は「閑散期」でした
1年を通してみると「閑散期」のほうが多かったと思います
俳優の仕事がない時は、アルバイトで食いつなぐ生活
「閑散期」にはアルバイトをしなくてはなりませんでした
でも「繁忙期」が来るとアルバイトができなくなるので辞めなければなりません
アルバイトを転々とする日々
アルバイトは転々としました
喫茶店、キャバレー、クラブ、警備員、ビル清掃、スーパーマーケット、コンビニなどなど
喫茶店やキャバレー、クラブでは賄い(まかない)が出たので食費を節約することができました。食費って必ず必要なので、賄いは助かりました。それに、どこの賄いもメチャクチャ美味しかったです
夜の仕事は、昼は眠い
夜のアルバイトなので昼間は眠くて眠くて、稽古中に居眠りしてしまうことがありました
真夏の警備員は、はげる
警備員のアルバイトでは真夏の炎天下にヘルメットをかぶっていたので、ワンシーズンでおでこがハゲあがりました(T_T)
当時の警備員は、ブロックを運んだり、機械をトラックに積んだり、作業員の下請け的な仕事もさせられていました
ヘルメットの中から滝のような汗が出てきて・・・そりゃハゲますわ~
俳優に最適なアルバイトは「ウーバーイーツ」
「ウーバーイーツ」って時間のある時に働けばいいので、俳優にはぴったりの仕事ですね
自転車や原付バイクがあればできますし、関西芸術座のあった大阪なら注文もたくさんあると思います
それでも「本業」が俳優で、「副業」がアルバイトです
これを忘れてしまったら、プロではなくなってしまう気がします
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舞台で役をもらってない俳優はどうするの?
舞台の配役に入っていない俳優は、映像つまりテレビや映画、企業のプレゼン映像に出演する機会が増えます
劇団や芸能事務所が映像の仕事をもらえること
↓
俳優が劇団や芸能事務所に気に入ってもらって、仕事がもらえること
当時の関西芸術座は俳優が80人くらいいたのですが、マネージャーさんはたったの3人!
あくまで「劇団」にこだわっていたのかもしれません
それでも映像に引っ張りダコの俳優さんはおられました
映像の仕事がもらえる俳優さんは、舞台での演技も上手です
「演技」の土台、基礎は同じだと思います
舞台で場数を踏む大切さ
舞台での仕事があると場数を踏むことができるので、演技も上手くなります
毎回、ちょこちょこアドリブを入れて遊んでみたり、遊びすぎて先輩に怒られたり
舞台にはハプニングがつきものなので、「機転が利く」ようになります
こんなぼくでも、所属していた劇団や客演含めて300回は舞台を踏んだと思います
それは、いまでも役にたっているような、ないような・・・
俳優をしていなかったら、ぼくはもっと不器用で、空気が読めない人間のままだったかもしれません
「ドッキリ」の騙され役のお仕事
「一般の人」ぽい人に「ドッキリ」を仕掛ける番組が今でもありますね
あれ、ほぼ、ヤラセです・・・
何回も何回もリハーサルをしています
そもそも素人をテレビに出すのはコンプライアンス的にリスクが高いです
生放送ならなおさらですね
テレビは必ず台本があります。そのあたりの事情を知らずに子どもが信じ込んでしまうのはどうなのかなーって思ったりしますけど、そのうち気づくのかな?大人も気づいていないかも💦
映像のお仕事ってめちゃくちゃおいしい(エキストラは除く)
映像のお仕事は拘束時間は短いのにギャラがよくて、仕事が回ってきたときはとてもうれしかったです
でも所詮は関西ローカル、大きな役は東京から来る俳優さんと吉本・松竹の芸人さんで占められていました